2020年映画公開!隠れた人気作セーラームーンSSあらすじを解説!!

不思~議な~奇~跡~ク~ロスし~て~~♪

何~度も~巡~り~会う~♪


(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(8)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

さてさて、前回の記事では『美少女戦士セーラームーン』第1部~第3部(アニメでは『無印』・『R』・『S』)のあらすじを紹介した。

『セーラームーン』のストーリーをなんとなくしか知らず、

「女の子たちがセーラー服姿に変身して敵を倒す」

程度の認識しかなかった人は、(その1)の記事同様、その壮大な世界観と複雑なストーリー展開にびっくりしたのではないだろうか?

もしかしたら第3部まで紹介した段階で、

「え?まだ続くの!?もう正直、お腹いっぱいいっぱいなんですけど。。。」

とお思いの方もいるかもしれない。けれど、セーラームーンを侮るなかれ。

第3部までは、いわば物語のキーとなるキャラクターたちが出揃うまでの物語

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(7)』刊行:講談社,著作者:武内直子)

『セーラームーン』の物語はここから、第4部、第5部と向かうにつれ、第3部までを下地として、さらに多方向に、そして壮大にスケールアップしていく。

今回の記事では引き続き、第4部のあらすじをお伝えしていこう。

※以下の画像の引用元は、いずれも『美少女戦士セーラームーン 完全版(1)~(10)』刊行:講談社,著作者:武内直子より。

第4部『美少女戦士セーラームーンSS』のストーリー

第4部は、月と地球、それぞれの「裏側」の因縁を回収する物語

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(7)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

デッド・ムーンサーカス登場

皆既日食の日、ペガサスの白昼夢を観たうさぎ衛(まもる)ちびうさの3人、また別の場所で日食を見ていた亜美、レイ、まこと、美奈子たちは、日食の月から、怪しい空飛ぶ船がやって来るのを見た。

それは、「新月の中からやって来た悪夢の王国」、デッド・ムーン サーカスだった。

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(7)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

普通のサーカス団の興行として、うさぎ達の暮らす日常にまで浸食し始めたデッド・ムーン サーカス団。

そんな中、ちびうさは夢の中で『エリオス』と名乗るペガサスとの交流を深め、エリオスからもらった「鈴」を目が覚めても手元に持っていた。

かたや衛は、胸に謎の痛みと違和感を秘かに覚えていた。

また、ちびうさは30世紀の未来に帰ろうとするが、謎の結界に拒まれ、帰れなくなってしまう。

そして、遂に活動を開始して商店街を襲ったデッド・ムーン サーカス団を、セーラームーンとちびムーンはエリオスのアシストと鈴により目覚めた新たな力で退けるも、その直後、衛は胸の痛みにより遂に倒れてしまう。

そこからセーラー戦士達と幻の銀水晶の力に狙いを定め、本格的に牙を剥き始めたデッド・ムーン サーカス。

サーカスの団長ジルコニアと、幹部の少女四人組アマゾネス・カルテット

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(7)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

さらにカルテットの妖術で人間の姿を与えられたトラ・鷹・魚の化身であるアマゾン・トリオらは、


(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(7)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

うさぎたちセーラー戦士がそれぞれ心に抱く「夢」を逆手に取って利用し、妖術でうさぎとちびうさの体のサイズを入れ替えたり、マーキュリー、マーズ、ジュピターらにそれぞれ接近し、彼女らの「夢」につけこんで、悪夢に溺れさせようとする。


(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(7)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

しかし、悪夢に負けそうになるも、

「セーラームーン=プリンセス・セレニティを、仲間達を守るために戦う」

という“本当の望み”を想い出したマーキュリー、マーズ、ジュピターらは、新たな力での変身に目覚め、プルート=せつな、ネプチューン=みちる、ウラヌス=はるか達から教わったアドバイスに導かれながらアマゾントリオを撃破する。

そんな中、ちびうさはセーラームーンと比べた自身の無力さに葛藤する中で、人の姿に戻ったエリオスとの仲を深めていき、

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(7)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

かたや衛は、さらに体調を悪化させ、肺から黒い血を吐くようになっていた。

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(7)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

衛は、うさぎに気づかれて心配をかけないよう一度は突き放すも、異変を察知したうさぎとちびうさが衛のもとを訪れると、敵に襲われる衛を、エリオスが護ろうとしていた。

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(7)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

エリオスの真意

敵を撃退した後、ついにその正体と真意を明かすエリオス。

エリオスは、地球奥深くの守護聖地であるエリュシオンの祭司であり、プリンス・エンディミオン=衛の守護祭司でもあるということ。

エリオスとエリュシオン、そして地球とエンディミオン=衛、この4つの体と心は一つながりで共鳴しており、今、エリュシオンが呪いにより蝕まれ、エリオスが敵に捕らわれ(今目の前にいるのは幻影の姿)、呪いでペガサスに姿を変えられた影響で、衛の胸にも黒いバラが巣食っていること。

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(7)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(7)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

その呪いをかけた張本人は、新月の「闇」の奥深くに封印された悪夢の王国デッド・ムーンの女王ネヘレニアであり、太古の昔から「光」の王国シルバーミレニアムに代わって地球の支配をもくろみ続けてきたこと。

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(7)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

シルバーミレニアムが滅んだ後、長い時間をかけてエリュシオンに呪いをかけ続けたネヘレニアとデッド・ムーンは、エリュシオンが荒廃して地球を守護する力が弱まった一瞬のスキをつき、あの皆既日食のタイミングで遂に地球に乗り込んできたこと。

そして、このままでは地球は内側からも外側からも闇に浸食されてしまうが、デッド・ムーンを倒し、かけられた呪いを解いてエリュシオンを復活させるには、幻の銀水晶だけでなく、『選ばれたる乙女』ならば見つけ出せるであろうゴールデン・クリスタルの力が必要であるということ。

うさぎと衛は改めて、どんな時も互いの痛みを分かち合いながら、地球を守るために共に戦うことを誓い合い、


(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(7)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

一方でちびうさは、エリオスのいう『選ばれたる乙女』がきっと自分ではなく、うさぎ=セーラームーンだろうと考え、悔しさを感じながらも、

「エリオスを守りたい」

という想いを強くする。

その後、真相を知った亜美たちは、今度は自分たちがうさぎと衛のために戦う番だと一致団結し、意気込みを新たにするも、唯一美奈子=ヴィーナスだけは、自分だけ秘かに変身能力を失っていることを打ち明けられず、焦りから敵の罠と知りつつ、デッド・ムーン サーカス主催のアイドルオーディションに参加する。


(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(7)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

オーディションの中で敵の襲撃を受け、変身できず苦戦する美奈子だったが、そこにマーキュリー、マーズ、ジュピターらが到着する。

また、美奈子の絶対絶命のピンチを救ったのは、隠された力を覚醒させ、猫から人間の姿に変身した相棒のアルテミスだった。


(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(7)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

アルテミスの覚醒により新たな変身能力に目覚めたヴィーナス。

敵を撃退するも、遂に自ら戦場に踊り子出たアマゾネス・カルテットの4人には叶わず、ヴィーナスら4戦士は捕らわれてしまう。

そんな時駆けつけたのは、なんとウラヌス、ネプチューン、プルート、そしてサターンら外部太陽系戦士たちだった。

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(8)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

外部太陽系戦士とほたるの目覚め

実はウラヌス=はるか、ネプチューン=みちる、プルート=せつなの3人は、前回の戦いの最後で赤ん坊として転生したサターン=ほたるを引き取り、3人で親として育てることを決意したが、デッド・ムーンがやって来た日食の際に異変を感じ変身しようとするも、能力を失い変身できなくなっていた。

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(7)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

「自分たちの戦士としての使命は終わったのだ」と自分たちに言い聞かせながら3人は、日常を送りつつほたるを育てていたが、ほたるは日食の日から半年間、普通では考えられない驚異的なスピードで成長し、時々サターンの面影を見せるようになる。

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(7)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

そしてある日、遂にサターンとして目覚めの時を迎えたほたるは、衛と、うさぎもまた呪いの影響を受けて危機にあることを3人に知らせ、新たな変身の力を与え、

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(7)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

そしてはるかたちもまた、「自分たちの夢は、プリンス=うさぎを守ることにある」と確認し合い、戦いの場に舞い戻ってきたのだった。

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(7)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

ほたるとちびうさの悲願

サターンたち4人が戻ってきたことを感じ取り、スーパーセーラーちびムーンに変身して自身も参戦しようと向かうちびうさ。

うさぎもまた、黒いバラの呪いに蝕まれながらも、皆が集結していることを感じ取り、ちびうさを先に向かわせ、自身も衛=タキシード仮面と共に病を推して参戦する。

しかし、既に外では、新月の中に現れたブラックホールのような闇の空間の入口から「悪夢」の塊が吹き出しており、その闇が地球の星全体を覆い、街と人々も悪夢に覆われ、荒れた異様な空気が蔓延していた。


(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(8)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

そして、遂にセーラー戦士の前に姿を現した魔導師ジルコニアの手によりセーラームーンとタキシード仮面は死の呪いをかけられるが、二人はエリオスによりエリュシオンに転送されたことで一命をとりとめる。

地上に残されたたセーラー戦士たち。

ちびムーン=ちびうさとサターン=ほたるは、ついに「共に戦う」という悲願を果たし、二人でサーカスのテントに突入し、そこでアマゾネス・カルテットと直接対決をする。

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(8)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

サターンに気圧されるカルテットを見限ったジルコニアは、四人を玉の姿に変えてしまい、サターンとちびムーンを鏡の破片の中に閉じ込め、その玉と破片をネヘレニアが潜む鏡の中に隠した。

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(8)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(8)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

二つのクリスタル、そしてエターナルセーラームーン・・・

一方、エリュシオンで夢から目覚めたうさぎと衛は、エリオスに連れられたエリュシオンの神殿の中で、更なる真実を知る。

エリュシオンが実はかつての衛=エンディミオンが治めた王国ゴールデン・キングダムのあった場所であるということ、

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(8)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(8)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

ゴールデン・クリスタルとは、地球を内側から護るためのゴールデン・キングダムの王子、すなわちエンディミオン=衛のクリスタルであり、月の王国から地球を守護する幻の銀水晶と対(つい)関係にあること、

 (引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(8)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

そして、幻の銀水晶がうさぎ=プリンセス・セレニティの体内に眠っていたように、探し求めていたゴールデン・クリスタルもまた、衛の体内に眠っているということをことを知った。

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(8)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

「皆が幸せに暮らしていけるよう、二人でこの星(=地球)を守ること」

それが互いの夢であると確認し合ったうさぎと衛は、エリオスの命がけのアシストを受けながら戦いに舞い戻る。

その後うさぎは、ネヘレニアとの前世からの深い因縁を知り揺さぶりを受けながらも、自身の幻の銀水晶と、衛のゴールデン・クリスタルをともに発現させる。

それをきっかけに各々が「プリンセス」として覚醒したセーラー戦士達。

皆の力を結集させた聖杯により、セーラームーンは「クイーンに最も近い力を持つとされる」新たなパワーアップした姿、エターナルセーラームーンへ変身する。

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(8)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

そして、エターナルセーラームーン、タキシード仮面のゴールデン・クリスタル、さらに全セーラー戦士たちの力を結集させた一撃により、遂にネヘレニアを消滅させることに成功した。

最後に判明した衝撃の事実は、ネヘレニアの美しい姿はまやかしであり、実はすでに年老いていて、なんとジルコニアこそがネヘレニアその真の姿だったのだ。

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(8)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

戦いを終えて日食は晴れ、地上に平和が戻り、エターナルセーラームーンの力でエリュシオンも浄化された。

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(8)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

そして一度命を落としたエリオスも、ちびムーンのセーラー・クリスタルであるピンク・ムーンクリスタルのパワーにより目を覚ました。

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(8)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

そう、エリオスにとっての『乙女』とは、実はうさぎではなく、ちびうさだったのだ。

さらに、幻の銀水晶=シルバームーン・クリスタルとゴールデンクリスタルの力で『クイーン』と『キング』の姿に変身したうさぎと衛。

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(8)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

二人は鏡の中に残ったネヘレニアの闇を月の光で浄化し、さらにアマゾネス・カルテットの四人の玉を浄化することで、彼女らを本来の姿であるちびうさの未来の守護戦士たち、セーラーカルテットへと変身させた。

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(8)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

そうして全てが決着した後、再びエリュシオンへと帰るエリオスと別れを告げるちびうさ、衛、うさぎ達。

別れの後、衛は、「胸の奥が熱い」とうさぎにこぼす。

うさぎは伝える、

「誰も胸の中に星を持っていて、胸が熱いのは星が輝いている印」

なのだと。

そしてうさぎは心の中で願うのだった、大切な人を守るために戦っていけるよう、胸の中の星が光り続けることを。


(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(8)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

ストーリー解説

第4部は、第3部までちびうさやウラヌスら外部太陽系戦士といった新キャラクターにおされ、あまりフィーチャーされていなかったマーキュリー、マーズ、ジュピター、ヴィーナスら守護4戦士にも一人一人、再びスポットライトが当たる物語となっていた。

また、それだけでなく、人気キャラクターであるウラヌス、ネプチューン、プルート、そしてサターンの4人もきっちりと再登場させ、特にサターン=ほたるとちびうさの二人の絆と再会も描かれている。

さらにちびうさは戦士として、プリンセスとしてセーラームーンへの負い目を感じていた所から、エリオスという、うさぎではなく、自分自身の対となる相手を見つけることで戦士として、乙女としても大きく成長する。

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(7)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

また衛=タキシード仮面がある意味、第4部の裏の主人公として、物語のカギとなるゴールデン・クリスタルにより彼の隠された能力と役割が明らかになり、そしてうさぎ=セーラームーンは、自らの鏡の裏表とも言える存在である新月の闇の女王ネヘレニアが、実は前世での自身の悲劇に大きく関わっていたことを知り、その因縁を打ち破る・・・

といった風に、第4部では、第3部までに登場したセーラームーンをはじめとする各主要キャラクターについて、一人一人がきちんと戦いの中で自分自身との対話を深め、過去の因縁と決着をつけた上で、自身の物語を先へと進めていくと言った形になっているのも見逃せない。

そして、その物語を先に進める上でのキーワードとなっているのが、キャラクター各々が持つ「夢」だった。

しかし、大切になっているのは実は同じ言葉でも、

「夢」には2種類の「夢」があったということ。

二つの夢

一つ目は、うさぎやちびうさ、亜美やレイ、まこと達がデッド・ムーンにつけ入られたような、

「大人になりたい」
「子どものままでいたい」
「素敵なお嫁さんになりたい」

などといったような、

「自分一人だけで見ることができる夢」


(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(7)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

ここに執着し、「叶わないのではないか」と不安になった心のすき間にデッド・ムーンの悪夢が入りこもうとしたんだ。

かたやもう一つの「夢」は、

「自分一人では観ることも、叶えることもできない、”誰かと観る夢”」

であり、その“誰かと一緒に観られる夢”を想い出した時、うさぎたちは悪夢を打ち破り、新たな力を目覚めさせる。

そして、その”誰かと観る夢”というのが、うさぎと衛にとっては、

「大切な人たちが、仲間が幸せに暮らしていけるよう、二人で地球を護ること」

であり、セーラー戦士たちにとっては、

「うさぎ=プリンセスを護ること」

だったんだね。

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(8)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(7』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(7』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(7)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

かたや、闇の女王であったネヘレニアは、「月と地球を我が物にする」という、「自分一人だけの夢」しか最後まで見ることができず、それに執着し続けた結果が老いたジルコニアの姿であり、そうなっても自分の老いを認められず、自分の若さへの執着も捨てきれなかったんだね。


(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(8)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

“誰かと観る夢”を見つけた者の強さとあたたかさ、かたや自分一人の夢しか見つけられない者の悲しさ、この二つの対比がとても感慨深いね。

そしてもう一つ、第4部の大切なテーマである光の月の女王、セーラームーンと、新月の闇の女王、ネヘレニアの対比で象徴される

「光と闇、表と裏の関係性」

(引用元: 『美少女戦士セーラームーン 完全版(8)』,刊行:講談社,著作者:武内直子)

といったことについては、次の第5部の、そして『美少女戦士セーラームーン』全体を貫く大きなテーマでもあるので、またこの後語ろうと思う。

ということで、つづく!